今夜は焙煎

今夜は焙煎。
 
最近、焙煎に関する質問を良く受けますので、
こちらで当店の考えを解説します。

 
当店では、焙煎後2日目の豆を推奨しているので、
一応、営業日の二日前に焙煎します。
 
二日たつと味も落ち着き、香りも安定します。
 
ちなみに、焙煎は下記の2点が命です。

  • 排気の調整

  • 火力の調整


 
前者(排気調整)は、密閉できる状態から、必要だ分だけ空気を流し、湿度を調整します。
要は、囲われていない状態では、ただ焼いているだけです
蒸らす効果もなく、170度以上の水蒸気(大気圧の場合)によって不要な水分を除去できる機能(ここの概念が難しいと思います)が無いためです
湿度管理という点では、「囲われていない=家庭でフライパン(上部が開いた状態)で焼いているのと同じ」と考えて頂ければ分かりやすいです。

前半で必要な水分除去ができない結果、深く煎らないと芯まで火が通りません。
このあたりの目的で、私が過熱水蒸気焙煎の特許を取得し、焙煎機メーカー様と共同でやらせていただいた仕事です。
この点では、高砂珈琲さんやキッコーマンさんからも近い特許が出ており、どこの焙煎人の方も重要視している点です。

 
後者(火力調整)は、焙煎人により工夫するところです。
私は、前半の蒸らし、後半の焼き、最終段階では極端に温度を変えます。
焙煎の大会を見学させていただいても、同様に温度カーブや焙煎完了温度を工夫しています。
焙煎人により考え方は異なると思いますが、このあたりを考慮した焙煎をしないのであれば、お客様に出す価値はないと思っています。
温度一定で良ければ、スイッチひとつで焼ける家庭用焙煎機をおすすめします
  
あくまで、自家焙煎店である以上、うちでしか得られない焙煎、得られない味を堪能していただきたいです

簡単ですが、このへんで・・・。