目の色が おかしいよ

本日、知人から「目の色がおかしいよ」と言われました。
この日記を読んでくださる方の中には ご存知の方も見えると思いますが、実は私、角膜移植の経験があります。
 
ということで、こんな時には「もともと目が悪いから、気にしないで」って説明しています。
 
まあ、本日の場合は、やさしく声をかけてくださった場合なのでありがたいのですが、逆の場合も多くあります。
それは、明るいところでは、目つきが悪く、目をつむったり、こすったりすることが多い為です。こんな時は説明が大変。それが目上の人だったりするとなおさらです。
「そんなに気になるんだったら、病院に行って来い!!」なんて言われちゃいますので・・・。
私としては、好きで目が悪くなったわけじゃないし、病院だって名医に診てもらうために7年間 名古屋まで通ってるし、手術だって2回もしてるし、それでも直らないので・・・と言いたいところですが・・・
「病院にも通ってますが、治らない難病なので ご勘弁願えないでしょうか」ってお答えしています(大人だね〜)。
といっても 相手の言い方が気に入らない時は「病気なので すいません。目ざわりであれば 出て行きます」と言って会議をボイコットしちゃったことも・・・(誰が大人だって??)
  
ちなみに、片目をつむるからといって、ウインクされた!!なんてセクハラ疑惑をかけられたことは、今のところありませんが、一応 気をつけねば!!。

話のついでなので、角膜移植について、詳細をお話しましょう。
そういうものが苦手な方、お食事中の方は、必ず読み飛ばしてください。

ちなみに そうなった経緯は、角膜が変形してしまう円錐角膜という病気だったのですが、ある朝起きると目が痛く、目やにが大量に出て、目が開けれない・・・
簡単に言うと、眼球が破裂して、中の液体が出ちゃっていたんですね。
まあ、先天性のものなので、どうしようもないのですが・・・

それでは・・・手術の実況に入ります。
この手術で気をつけることは、体内の圧力を上げないことです。
角膜を外したとき、目の中の圧力が高いと、目の中の液体が飛び出して元に戻らなくなる為です。そのためには・・・
 
①尿を貯めない事
②りきまないこと
 
ということで、①のため、手術前に尿道に管を入れて、尿がたまらないようにします。
まずは これが恥ずかしい!! 看護婦さんにやってもらうのですが、必死に入れるので・・・ちょっと・・・(この話は飛ばしましょう)
 
次に、手術ですが全身麻酔ではないので全て意識があります。
手術の概要は、
・目に直接注射を打ち・・・
・目を閉じれないように固定し・・・
・自分の角膜をメスで直径約6mmで切ります
 この時、メスが引っかかると、つい体がビクッと反応してしまうのですが、その度に、先生が眼球からメスを離し、「今のは危なかったよ〜、絶対に動かないで」と言うのですが、動かないように力を入れると「力を入れると圧力が上がるから、リラックスして」と言います。リラックスしているんだけど、反射的に動いてしまうのを押さえる・・・これが私には結構 難しかったです。
・角膜を1枚ずつ剥がしていく(5枚あったかな?)
 ちなみに剥がしていくと、だんだん焦点が合わなくなっていき、最後の1枚を剥がし終わると、ライトの光しか見えなくなります。形はもう分かりません。
・切り取った角膜と提供してくださる方の角膜を同じサイズに切り取り
・一枚ずつ、目に はめていきます
この時は先ほどの逆で、だんだん焦点が合っていきます。
・角膜を固定する為、直接眼球を縫っていきます(20箇所だったかな)
・そして、最後に接着剤のようなものを塗って、完了
 
手術後一晩は、上だけを向いて安静にして、りきまずに過ごさないといけません。
しかし、数時間後に麻酔切れが襲ってきます。
例えるなら、「目に何かが刺さっている」様な痛みで、私の場合、飲薬や座薬では鎮痛効果は無く、上腕部への筋肉注射しか効きませんでした。
ちなみに、注射は2時間もたず、朝までに何本も打ったのですが、朝になって明るいところでみると、右腕が注射の打ちすぎで紫色で硬くなっておりました。特に後遺症が残るわけではありませんが、左腕にも打ってもらえば良かったですね。
 
ちなみに、この手術を2回やったのですが、毎回思います。
「もう二度とやりたくありません!!」